自分の為のよく分かる尿路結石
  さてと、アザラシが尿路結石という病に冒されてしまった訳だが、
そもそも、尿路結石ってなんぞや?
どういう状況で発症し
どういった症状が現れ
再発防止もしくは予防の為にどうすればいいのか
それをアザラシにも理解し易いように解説をしていってみようじゃないか!


・尿路結石とは?
そも、尿路結石というものは、読んで字の如く、
尿路…つまり、腎臓から膀胱に至る管に、石ができてしまう病気である。
その痛みは、大昔から世界3大疼痛と呼ばれており、
石が尿路を下り、膀胱へ下るまでは、強烈な激痛をともなう。
富裕病の異名を持ち、その主たる原因は食事に因るところが大きく、
食の欧米化により日本ではその発症数が近年増加傾向にある。
1995年に発表された全国規模の調査では、
15人に1人が一生のうち一度は尿路結石に悩まされている。それほどに、頻度の高い病気。
また、発症する男女比の内訳は男:女=2:1であり男性の病気ともいえるが
肉類・糖質を取りすぎる食生活によって若い女性にも拡がりつつあるそうな。


・どんくらい痛いのか?
上に世界3大疼痛と書いたが、ちなみに残りの2つは大昔からすい炎、胆石。
これらが人類の知っている病気で生じる最大級の痛みといわれているらしい。
また、その痛さは、難産に引けをとらないとされ
痛みの症状の度合いを測る指数として「鼻毛」という単位を使うとすれば、
出産が10万鼻毛なので、出産にも匹敵するこの尿管結石の痛みは10万鼻毛とかなんとか。
(注:この「鼻毛」という単位は痛みの統一単位(ISO)で、1鼻毛は、
  長さ1cmの鼻毛を鉛直方向に1ニュートンの力で引っ張り、抜いたときに感じる痛み…。
  鼻毛を抜いたときの痛みに性別差や個人差が全くないんだってさ。
  テーブルの角で膝をぶつけた時の痛みは12〜13ハナゲ。
  虫歯を麻酔無しに抜いたときの痛みは5000ハナゲとか)
痛む場所は最初は背中のやや外より、腰から膀胱に向かって斜め下向きの方向に痛みが移動。
石が膀胱に落ち込んでしまえばたいした痛みは起こらなくなるが、
それまでの期間が1週間なのか、 1ヶ月なのか、予想はつかない。
一番最初の痛みがもっとも強烈らしく、その時に救急車で運ばれるケースが多いらしい。
過去に経験した人の記事を読むと、痛みを我慢していたら3日目に気絶したとか。
ともかく、鼻毛を10万本一気に抜くぐらい(…ってどんなよ)痛いということだ。


・どういう人が罹るのか?
基本的には食生活によって、発生し易くなる病気のよう。
結石の種類にもよるのだろうけど
夏場など汗をかいた分だけ水分を取らない場合
本来尿として流れる水分が減る為に、結晶化を起こしたり
また、過度の飲食も原因となる。
カルシウム結石…というのが多い結石のケースらしいが(アザラシも多分そう)
これは本来腸中でシュウ酸とカルシウムが本来は便となって排出されるところ
肉類を多く取ることで、カルシウムが脂肪と結合し、腸中で余ったシュウ酸が
尿中に移動し、そこで、カルシウムと結合し、シュウ酸カルシウムとなり石となる。
カルシウムが不足した場合でもこうなる。


・因みに石の種類だが…
・シュウ酸カルシウム
    …尿路結石のなかでも圧倒的に多い。
     金平糖状あるいは表面がギサギサな形になるので、
     小さくても尿菅に引つ掛かりやすく、排出されにくいのが特徴。
     このタイプの石が尿路結石のおよそ8割を占めている。
・リン酸カルシウム
    …この結石は尿がアルカリ性になった時に出来やすい。
     (注:人の尿のpHの正常値は4.5〜8。つまり、8以上の場合やね)
     純粋なものは殆ど無く、上記のシュウ酸カルシウムと共存していることが多い。
・リン酸マグネシウムアンモニウム
    …尿緒感染が原因で、男性に比べて尿道の短い女性に多い結石の成分。
     尿素分解菌が尿素をアンモニアと炭酸ガスに分解します。
     そのアンモニアにより尿がアルカリ性になり結石が形成される。
     いったんこの結石ができると、石が細菌を増やし、細菌は石をますます成長させるという
     悪循環が起こり、腎盂腎杯の形そのままのサンゴ状結石となりやすい。
・尿酸
    …尿が酸性になった時に出来やすい結石。
     痛風、高尿酸血症、高尿酸尿症などの人がなりやすいのが、
     これは尿をアルカリ性にすることで改善できる。
・シスチン
    …尿路結石には遺伝性のものがいくつかあり、その代表的なものがシスチン結石。
     硬くて体外衝撃波などで破砕しにくいのが特徴。
     これも尿をアルカリ性にすることで溶かすことが可能です。

石の成分によって、色や形が変わり、特定することで、発症の手掛かりになるそうなから
再発防止の為に、自分の石は分析しておくといいらしい。


・予防or再発防止
兎にも角にも生活習慣の改善によって治る、もしくは予防できる。

・1日2リットルの水を飲む
 結石は、1日の尿量が2リットル以上だとできにくく、1リットル以下だとできやすいことがわかっている。
 とにかく飲め!
・しかし、これは飲むな!
 水分を摂れ!と言ってもダメなものもある、それは、シュウ酸を多く含む飲料。
 コーヒー・紅茶・緑茶はNO!
 また、チョコレートにも多く含まれているからココアもダメ!
 清涼飲料水も糖分が多いので、これもやめとく!
 そして、牛乳も控えた方がいい
 麦茶・ほうじ茶はいいそうな…つか、他に選択肢ねーよ(ノ`Д´)ノ≡┻━┻
・肉を減らし、魚を増やす
 肉類をとりすぎると、脂肪酸が結石の原因になるだけでなく、
 たんぱく質も尿酸や尿中のカルシウムを増やし石ができやすくなる。
 逆に、魚介類に多いEPAは、カルシウムやシュウ酸が尿中に出るのを減少させ石を作りにくくする。
・主食のドカ食い、夜食の習慣はやめる
 ご飯などの主食や、その他の糖質の食べすぎ、特に短時間の大食いは
 血中のインスリン濃度を高めて尿中へのカルシウム排出を促進、石を作りやすくする。
 夜遅い食事も石を作りやすいため、夕食は寝る前4時間より前。
・カルシウム、クエン酸を含んだ食品をたっぷり摂る
 カルシウム、クエン酸、食物繊維は結石を防ぐ働きをする。
 クエン酸はレモンやミカンなどの柑橘類に多く、尿中でカルシウムと結合して排泄される為結石を防ぐ。
 梅干しにも多いが、塩分に注意。
・飲みすぎは要注意
 酒を飲みすぎると尿酸が増え、尿酸結石ができやすくなる。
 以前はビールをたくさん飲んで石を流すと言われたが、アルコールはシュウ酸も含むうえ、
 飲みすぎると脱水を招きやすく、尿が濃くなってかえって危険。

…つまり、水、ほうじ茶、麦茶のみを一日2リットル飲む、
魚・柑橘を食べる、寝る前には食わない、以上。


・終わりに
とまぁ、ここまで、まとめてみた訳だが、尿路結石は死に至る病ではない。
よって、まだ罹ったことが無い人は、これと言って注意を払う必要はないと思う。
いきなり肉を食いすぎたり、アルコール飲みすぎたり、
コーヒー漬けの毎日や水分を全然摂らなかったりしなければ、早々罹るものではない。
そして、実際に罹ったとしても、も、死ぬほど痛いけど
“痛いだけ”なので、つまり、その、痛いだけなのだ。
血尿とかがその初期症状として現れることもあるそうなが
基本的には、いきなり激痛が襲うという感じなので、
尿結石かもしらん…といって心配して病院に行くことはないと思う。
まぁ、血尿の場合は他の病気の可能性もあるから行かないに越したことはないけど。
また、昔は石の大きさ(5mm以上)によっては、尿管から直接取り除く手術を行っていたそうだが
今では、外部から振動を当てて砕くことができる為、外傷もなく、結構安全。
実際病院行っても、砕くか自然に出るのを待つかの2択であり、急がないと悪化すると言うことも無い。
ということでね、1回罹って世界3大疼痛、その痛み味わってみたらいいんじゃない?






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